みなさまこんにちは。

先日は2013年の輸入車市場全体を振り返ってみたのですが、今回はフランス車の状況に的を絞ってみたいと思います。

フランス車の主要3ブランドである、プジョー、ルノー、シトロエンの2013年の販売実績です。
french2013



プジョーが昨年比5.7%増の5,970台、シトロエンは大幅減で2,947台となりました。
健闘したのはルノーですね。2013年の新車登録台数は昨年比21.3%増の3771台となり、2001年のルノージャポン設立以来過去最高となったそうです。

3ブランド合計で12,688台、海外メーカーの輸入車全体に対するシェアは4.6%となりました。実は、この輸入車に占めるフランス車のシェアはここ10年ほど5%近辺で推移していて、あまり変わっていません。

それでは、各社の2013年の取り組みを振り返ってみましょう。

まず、2013年のルノージャポンは非常に活発な年でありました。フルモデルチェンジは7月の4代目ルーテシア1件のみだったものの、カングーとコレオスをマイナーチェンジ、メガーヌRSやメガーヌエステートGT220などの新規グレードが3件、その他にトゥインゴR.S.カップなどの限定車が4件と、合わせて10件のリリースがありました。ルノージャポンの販売台数を考えると、これはかなりのものだと思います。

一方、プジョーの2013年の新モデルは5008の1件のみ。5008は本国では2010年に発売されているモデルで、デザイン的にも仕様的にも旧さが拭えません。その他はRCZのフェイスリフト、208GTiなどのグレード追加が4件、3008Napapijriなどの限定車が3件と、合わせて9件のリリースにとどまりました。

シトロエンは、新モデルはC3のフェイスリフトのみ。その他はDS3 cabrioなどグレード追加が2件、限定車が3件の合計6件。本国でもなかなかニューモデルが発表されていませんから、ちょっとしんどい時期ですね。

さて、続いて3ブランドの1999年から2013年までの販売台数の推移も見てみましょう。

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プジョーは206や306のヒットで2003年には年間15,000台を超える販売を記録していたのですが、今は昔。バブルは弾けて206前夜のレベルに戻りました。

シトロエンは、2000年代前半は1,000台そこそこしか売れていなかったのですが、現在は3倍近くに伸びています。やはりDSシリーズやC4ピカソの功績が大きいですね。

ルノーはずーっと3,000台前後です。安定していますね。

さて2014年のフランス車の動向はどうなるでしょうか。

まず、プジョーは小型SUVの2008を発売します。欧州では月間1万台近く売れていますが、日本で小型SUVがどこまで伸びるか。また、年後半には308のフルモデルチェンジを控えています。 そして、既存モデルの208はATが5速RMTに更新されました。1997年のプジョー306後期型以来16年を経て、ようやくそのラインアップから4速ATのAL4を消し去るができました。いやー、感慨深いですねえ。
これで2014年のプジョーは消費税増税の追い風を跳ね除けられるでしょうか。

一方、シトロエンにとっての2014年は、C4ピカソのフルモデルチェンジ一本勝負になりそうです。7シーターに加えて、先代では輸入されていなかった5シーターも導入するそうです。7人乗り輸入車ウォッチャーの私としては2014年の一番の注目車種です。

ルノーも小型SUVのキャプチャーを発売します。また、メガーヌのフェイスリフトもあるかと思います。

ということで、2014年のフランス車界隈も結構盛り上がりそうですよ!楽しみですねー。それでは!