みなさまこんにちは。

さてこの週末は、はるばるオーストラリアから来客がありました。その昔、嫁さんがホームステイした一家の当時14歳の子供が大きくなって結婚し、今度は我が家に夫婦で泊まりにきたわけです。すごいですね。

なんでも夏休みは4週間の有給休暇だそうで、5歳と2歳の娘っこを家族に預けて夫婦で海外旅行なんて、うらやましい限りですね。ちょっとオーストラリアに転職してこようかな。

で、週末は我が家5人とオージー夫婦の合計7名で那須高原まで1泊2日の小旅行に行きました。うちの先代プジョー308SWは7人乗りですが、7人乗ると全員の荷物を積み込むのは無理なので、レンタカーを借りたというわけです。

今回の旅のお供はこちら!!トヨタが誇る高級ミニバン、アルファード!!!!
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こ、こわい・・・・・・
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この顔で煽られたらひとたまりもありません・・・
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今回借りたのは今年1月にデビューした3代目アルファード。デビュー当初に見たときは、そのあまりに威圧的なフロントグリルに「うへぇ〜・・・」と感じたものです。

それが発売から9ヶ月あまりたって街中でもよく目にするようになって、改めて間近で見てみると・・・

やっぱり「うへぇ〜・・・」ですね・・・

銀色の「鱗」がいっぱいに張り巡らされたフロントグリルはまさに「甲冑」。もう前面の面積の8割くらいがグリルじゃないですか。次期モデルはどうするつもりなんでしょうか。もうボンネットもグリルっぽく装飾するしかありませんね。

リアコンビランプは両端が釣りあがっていて、まるで角を天に突き上げたバッファローのようです。
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窓の面積が狭く、ボディの抑揚は最小限に抑えられています。申し訳程度のキャラクターラインはあるものの、真横からの表情はまるでそそり立つ「壁」。総2階建新幹線「Max」を彷彿とさせます。
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最近のトヨタ車の外装に多く見られる、ボディ四隅の鋭いエッジ。より大きく力強く見せたり、シャープな影を生むための手法かと思いますが、反面デザインの連続性は途切れ、シワを無理やり突っ張って伸ばしたような平面的な印象になります。
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全長4,915mm × 全幅1,850mm × 全高1,880mmの巨漢。このアルファードに乗って「フレンチフレンチ幕張」の会場に乗り込もうものなら、一体どのような視線を集めることになるのか、恐ろしくて想像すらできません。

ところがこれが売れるんですよねえ。

アルファードと姉妹車ヴェルファイアの合計で2015年4〜9月の半年間に5万5千台近く売れました。これはアクアやノア/ヴォクシー3兄弟のそれぞれおよそ9万7千台よりは少ないものの、国産高級セダンの代表格であるクラウンの3倍も売れています。いまやプリウスの5万4千台すら上回っているので、いかに売れているのかがわかります。ちなみにライバルのエルグランドやオデッセイはランキング圏外です。
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また、アルファードは国内だけでなく、中国や台湾、ロシア、タイ、シンガポール、マレーシアなどの欧米以外の各国で販売されており、トヨタの世界戦略においても重要な車種となりつつあります。

続いてインテリア。こちらは外観とはうって変わって落ち着いた印象です。
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運転席周りにはオラついた雰囲気はほとんどなく、ダッシュボードやスイッチ類の質感も良好です。このモデルは2.5リッターのガソリンエンジンで65偏平の16インチタイヤなので、市販モデルの「2.5 X」に相当すると思われますが、2.5Xの車両本体価格が319.8万円であることを考えれば上々の内装です。たぶん、同じ価格帯でアルファードよりショボい内装はいくらでもあるんじゃないかと。

まあ、ベージュの内装は野暮ったいし、シートの模様がいかにも昭和っぽくてアレですけどね。シートは黒の方がいいと思います。
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続いてシートアレンジ。この車は2/3/3の8人乗り仕様。今回は大人4人、子供3人の計7人で、子供は座面のみのブースターが1台、ジュニアシートが2台という組み合わせです。

運転は私、助手席は長身の豪人旦那で固定です。3列目にジュニアシートを2台乗せてみたら、中央に誰も座れなくてダメですね。というか、3列目の中央はパックリと開いたシートとシートの間に座ることになりますので、一応3点式シートベルトとヘッドレストはありますが、とても実用に耐えるものではありません。なんだこりゃ。
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結局、2列目右側にジュニアシート、中央にブースター、左に大人1名。3列目右側にジュニアシート、左側に大人1名という配置に落ち着きました。これでも全員の荷物を余裕で詰めたので、積載能力は高いですね。
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さて、それではいよいよ出発です。7月に北海道で乗ったキャラバンコーチと違ってアルファードはフロントエンジンですから、乗降性は悪くありません。視線は高いものの、ドライビングポジションは普通車とそれほど変わりません。

レンタカー屋の駐車場から道路に出ます。段差を越えるとボディが左右にユッサユッサと揺すられます。

あちゃー、やっぱりなあ。最新型とはいえ、国産ハイトミニバンはやっぱりそうなんだなあ。低速でこんな感じだと先が思いやられるな・・・

しかし、そんな不安は最初だけ。運転してみると、これがなかなかいいんですよ。いや、なかなかいいどころか、たいへん感心しました。

何に感心したのか?ハンドリングがすこぶるいいんですよ。

え?

重要なことなのでもう一度言います。新型アルファード、「ミニバンとしては」なんてエクスキューズは要らないレベルで、かなり高い次元のハンドリングを実現しています。はっきり言って、私が今まで抱いていた国産ミニバンに対するネガティブなイメージは根底から覆されました。

「電動パワステの不自然なフィーリング」「曖昧で据わりの悪い中立付近」「ステアリング操作にワンテンポ遅れて着いてくるボディロール」「華奢な乗り心地」といった、国産車によくあるネガは皆無です。

アルファードのステアリングは極めて自然な味付けです。背の高い大柄なボディということもあり、決してクイックではありませんが、しっかりとコシのある感触です。前輪がいまどこを向いているかを正確に感じ取ることができるため、コーナーの進入と退出で何ら気を使う必要がありません。高速コーナーはむしろ爽快ですらあります。下手な輸入車よりもフィールの豊かなステアリングです。

マジかよって感じですが、マジなんですよね〜。

ワインディングでも、制限速度+αの速度で走る限りは、ブワンブワンという「大揺れ」もなければ、ブレーキングによるノーズダイブもありません。突き上げもマイルドで、終始ほぼフラットな姿勢が保たれます。高速道路でも印象は変わらず、大きなうねりのある路面ではゆったりとした上下動はあるものの、時速100km付近でもしっかりしたステアリングフィールは変わりません。鎧武者のようなデザインのことなんて、どうでもよくなってくるくらいですね。幸いなことに運転中は見えないし。

ただし、そこからさらに速度を上げていくと、足回りが暴れはじめます。コーナーでハンドルはブレないのに、ボディがあちこち細かく揺すられる感じの、路面の凹凸をいなし切れていない状態。しかしそれは「ほとんど追い越されることのない」速度域の話ですから、まあ普通に走る分には全然問題ありません。

次にパワートレイン。車両は2.5リットルのNAガソリンエンジンにCVTという組み合わせでしたが、エンジンはもう少しパワーが欲しいですね。この低回転域での力のなさはちょっと時代遅れな感じが否めません。CVTは全然悪くないですね。高速道路の流入加速なんかでは、回転数が3,500あたりに張り付いたまま加速しますが、CVTらしさが感じられるのは強加速の時くらいです。一応マニュアルモードがついていて、山道の下り坂でもなんとか使えますので、結構優秀なCVTなんじゃないかなあと思います。

「なんか、アルファード、結構いいじゃん
・・・」とか思いながら運転していると、どこからともなく「いいじゃんこれ。超快適。次はこれにしなよー。」と、天の声が聞こえてきます。

16色に変化するLEDルーフカラーイルミネーション(全車標準装備)は、太さや発光がどうにも安っぽくて、プジョー2008のルーフイルミネーションなんかと比べるとセンスが数段落ちます。でも子ども達には大人気。「ねえ次はピンク!次は紫!やだ!黒がいい!!」と矢継ぎ早に指示を受ける私(走行中は変更不可)。
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また、子ども達は両側パワースライドドア(66,960円のオプション)にも「トヨタは自動でドアがあくんだよね!!」とご満悦。これは私もご満悦です。重い物を横に引く動作ってすごくキツいですから。

「なーんか、輸入車輸入車とか言わなくても、これでもいいのかなあ・・・」プジョーを16年に渡って3台乗り継いでいる私でさえ、そう思えてくるのです。

いままで散々否定してきた「国産ミニバン」。先代オデッセイとか先代セレナとかだと即座に「NO」と言えるのですが、アルファードがここまで出来がいいと、ちょっと考えちゃうよなあ。

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3代目アルファードは、これまで私が乗った国産ミニバンとはまったく別次元の乗り物。デザイン以外はそれほどネガもなし。レギュラーガソリンで維持費も安そう。「お父さんが言うほど、実はプジョーは素晴らしくはないのではないか」という不穏な雰囲気が醸成され、徐々に埋まりゆく外堀。

天はトヨタに味方するのか、このブログのタイトルも「アルファードのある暮らしをとことん楽しむブログ」に変わってしまうのかと思えたその時、異変は訪れました。

2日目の昼ごろのことです。午前中は那須どうぶつ王国で過ごし、那須高原スマートICで東北道に乗ったあたりです。

あれ?

おしり痛い・・・

そうなんです。初日はまったく問題なかったのに、2日目になったらお尻が痛くなってきちゃったんですよね。

だいたい国産車のシートでアカンやつは腰が痛くなるものですが、アルファードは違いました。尾てい骨あたりにジンジンと痛みが来るタイプです。もちろん個人差は多分にあると思いますが。

これはいけません。東北道から首都高に入る頃には、もうどうにもこうにもお尻が落ち着かなくて、頻繁に姿勢を直さなければなりません。

そして、車を返却して48時間以上経ったいまなお、尾てい骨のあたりが少し痛むのですよ・・・これは今までに味わったことのない痛み・・・

痛むお尻を抑えながら、我が愛車、2012年式プジョー308SWの運転席にそっと腰をかけます。

するとどうでしょう!嘘のようになんの痛みも感じないではないですか!!

「昔に比べて質が落ちた」と言われることもあるフランス車のシート。慣れてしまうと何も感じなくなりますが、やっぱり凄いですよ。どこにも体重が偏る感じがしないんです。アルファードの場合は知らないうちにお尻の後ろの方に体重がかかってたんですよね。

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私「あー、アルファード凄くいいんだけどさあ。お尻痛くなっちゃうんだよねえ。疲れちゃうと危ないし。(ヤッター)」

嫁「そうなんだ。ふーん。」

ということで、まさかの「国産ミニバン購入か!?」という展開はなくなりました。でも、メルセデスのVクラスやフォルクスワーゲンシャランを検討されているような方は、3代目アルファード/ヴェルファイアをぜひ試乗されることをお勧めします。

トヨタの本気は結構ハンパないです、はい。

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